我が王道は血に塗(まみ)れている。
奴隷(トルフィン)と王(クヌート) ふたりの人生が再び交錯する。
戦士達の叙事詩。
最強の戦闘民族・ヴァイキングがヨーロッパ中を席巻していた11世紀。トルフィンは、父の仇を討つことだけを目標に戦場で暮らしていた。仇であり、トルフィンの属す兵団の首領アシェラッドは、若きデンマーク王子クヌートを王座につかせるべく王宮内の政争に乗り出し、その代償に命を失った。トルフィンは生きる目的を無くし奴隷に転落、大農場での新たな暮らしが始まる。だが、苛烈に覇業を推し進める新王クヌートの剣先は、やがてトルフィンの暮らす農場に向けられた――。