大友旭は、医師である父がアメリカへ招かれたことから、父の親友である園田竜之介の家に下宿することになった。父から「竜之介は日本一の名監督」と聞かされていた旭は、竜之介がこの春の選抜高校野球大会に準優勝した陽明高校の監督と思いこみ、陽明高校に転校するつもりでいた。しかし実は、竜之介は進学校の青葉高校の監督であり、しかもその野球部たるや、部員が6名しかいないため、廃部寸前というありさまであることがわかり、愕然とする旭。さらに竜之介の二人の娘のうち長女の夏子は、野球に明け暮れて母の臨終に立ち会わなかった竜之介を許せず、野球も大嫌い…。それでも青葉高校に転入した旭は、部員を集めて野球部の立て直しをはかる。また夏子も旭との交流を通じて、次第に野球と父に対する考えを改めていくのだった。