「海の一族」の首都、海都へ到着したファン達だったが、すぐさま近衛兵長エギア・アルガマスによって拘束・幽閉された。ファンが会おうとした海王は死去しており、第二子フェルカド・ルーナ・セイリオスが次期海王の座を手中にすべく、エギアとともに海都の実権を握っていたのだった。末子ソル・カプラ・セイリオスの助けも得て脱出したファンは、「海の一族」のしきたりに基づいた次代海王の選出と影船クルーの家族たちの安全のため、海都近衛艦隊との決戦に臨む。
「海の一族」のしきたりでは、7隻の影船の艦長たちの剣が捧げられた人物が次代の海王となる。選定の儀に乱入したファンは、自らが先代海王から継承者の資格を認められていた証を示す。票はソルとファンの間で割れ、海王を決めるための次のしきたり、候補者によるレース「王海走」が行われることになった。
王海走の第一本目をあっけなく落としたファンだったが、そのときの仕込みと天運によって第二本目を得る。最終戦となる第三本目、ファンはフェルカドの策をも利用してソル支持の影船を引き離し、先行するソルを猛追する。そして突風によってソルの乗艦は帆が破れ、勝負がついたかと思われたが……。