「16歳のF3パイロット」編クライマックス! そして新章へ……!!
かつてそれが貴族のスポーツだった頃、裕福な騎士たちは自らの有り余る財産を使いレースを走った。
自分の金をやりくりするのだから実は負けても大した問題にはならない。
高貴な勝負は気楽な世界でもあった。
時は流れて現代。モーターレーシングのトップカテゴリーとはアスリートが交渉の末他人にお金を出させて闘うもの。
それを可能とする能力を有した「本物」以外は退場せよ。
他者に資金を提供してもらうには彼らを魅了しなければならない。
コース上はもちろん日常の全てで。パーティーのスピーチなんてそれこそ勝負だ。
カペタ渾身のメッセージが今、会場に放たれる。
17歳が考えに考えてたどり着いたのであろう一つの回答。
本物の言葉が人々の心に最速ラップを刻む。