「――ボクは、大事なものを守る! 」
六天はガラスに映る己の姿に小さく溜息をついた。黒のワンピースに真っ白なフリル付きエプロン。
とどめのヘッドドレス――紛う事なきメイド姿だった。
「悔しいけど、自分でも似合うって、思う……」
勇者との戦いで無茶をした六天は、罰としてメイド姿で過ごすよう命令されていた。
嫌がってはみたものの、すっかり馴染んだその姿――
しかし、その戦いで彼は巴達を"守る"こともまた改めて強く意識し直していた。
そんな矢先、六天たちの住む街へ敵の急襲があった。都を守る上位術者さえ蹴散らすその者の正体とは――!?。
六天に迫る戦いへの決意と辛い決断。彼は愛する者たちを、その手で守ることが出来るのか!!