奥羽軍は幾多の危険な闘いを経て、楽園・二子峠で平穏な生活を送っていた。
そんなある日、突如発生した大地震による奥羽山脈の火山爆発で、二子峠は壊滅的な打撃を被る[1]。ウィードはメルや狂四郎と共に、旧奥羽軍の面々は銀と赤目を先導として二手に別れ、二子峠からの脱出を試みるが、そのまま大多数が消息不明となった。
そんな中、永らく影の存在であった牙忍・黒脛巾組(くろはばきぐみ)が天下統一に名乗りを挙げる。筆頭の政宗は圧倒的な力を振りかざし、悲願に向けて進軍を始める。
一方、火山爆発の際、偶然群れから離れて別行動を取っていたウィードの次男・オリオンは叔父・誠の手により一命を取り留める。が、彼の前に待ち受けていたのは、奥羽軍の壊滅によって秩序の乱れた過酷な犬社会との闘いであった。