●主な登場人物/城石一(通称イチ。いじめられっ子の過去があり、普段は気弱な青年なのだが、その正体は、凶器となる蹴り技をもつ殺し屋)、ジジィ(年齢・本名不明。ヤクザの破門者たちを集め、犯罪集団「破門グループ」を組織)
●本巻の特徴/ジジィが立てた「平和の新宿(ハイキョ)計画」も、いよいよ最終局面へ。垣原組の生き残りは、もはや垣原のみとなった。壮絶な対決の末、イチは遂に垣原を倒す。残された封筒はあと一つ。最後の封筒を開けると、中には女の写真が入っていた。その女は、かつて安生の愛人だったカレン。イチが「立花」と呼んでいた、テレクラでの会話相手である。彼女はジジィの計画で、これまでイチの相手をしていたのだ。とうとう「立花」と顔を合わせたイチは、泣きながら彼女を…!? 3年後。イチは欲望渦巻く新宿の中で現実に飲み込まれ、普通の人間になっていた。だがジジィは、イチに変わる新たな「殺人マシーン」を育て始めていたのだった。その新たな殺人マシーンとは? そして、イチ、ジジィの運命は? すさまじいテンションで描かれ、意外な結末を迎える完結集。
●その他の登場人物/垣原(垣原組組長。残虐な嗜好を持つ)、カレン(ジジィに頼まれ、イチのテレクラの話相手をしていた女)、金子タケシ(垣原組の鉄砲玉だった金子修二の息子)