▼第90話/停職▼第91話/分岐▼第92話/理解▼第93話/走る▼第94話/年末▼第95話/ゼロ▼第96話/操縦▼第97話/模索▼第98話/灯火▼第99話/二人●主な登場人物/仙崎大輔(福岡海上保安部に所属する新米海上保安官。PLH 型巡視船“かいこう”の航海士補)、入谷弘治(かいこうの潜水員。20歳の新人)、浦部美晴(毎朝新聞の新米記者。大輔の恋人だったが…)、石原隆志(美晴の元婚約者。航空会社「J-WING」勤務)
●あらすじ/無人島でキャンプをしている若者グループを見つけた大輔たち。波が高く、これから大雨になる恐れもあるため、大輔たちは島に上陸し、彼らを引き上げさせようとする。だが若者たちは全く言うことを聞かず、反抗的な態度を取り続けた。大輔はキレそうになった入谷の代わりに、若者の一人を殴り、強制的に船に乗せる。だがこの行為が問題となり、大輔は10日間の停職処分を受けてしまった。そして入谷は前からくすぶっていた自分の中での仕事に対する疑問が、ますますふくれあがってしまい、辞表を提出する…(第90話)。●本巻の特徴/結婚を決意し、美晴を大切にしてきた大輔。だがある日、彼女は理由も告げずに、突然大輔のもとから去ってしまう。その悲しさ、悔しさを忘れるためか、仕事に没頭する大輔。そして年も暮れようとする12月31日、最悪の事故は起こった。羽田から福岡に向かうジャンボ機に異常事態が発生。垂直尾翼を失い、操縦不能となってしまったのだ。搭乗者は411 名。彼らの命を守るため、飛行機は夜の博多湾に緊急着水するという方法を選択した。大輔たちはそれに備えて、必死の準備をする。パニック状態になった乗客の様子、強い責任感で絶望的な状況を打開しようとする浅井亀吉機長、海上で待ち受ける大輔たち、亀吉と新妻・たか子の恋愛模様、大輔と美晴の別れ、海上保安官を辞めることを決意した入谷の心の揺れ動きなど、いくつもの縦糸と横糸が絡み合いながら話が進んでいく、力のこもった第10集。●その他の登場人物/浅井亀吉(40歳。「J-WING」のパイロット)、浅井たか子(26歳。「J-WING」のスワーデスで、亀吉の新妻)