平安の世、大陰陽師安倍晴明に術比べで敗れた外道法師蘆屋道満は、晴明に対する呪いの言葉を吐きながら「鬼込の太刀」に封印されてしまう。それから800年余りが過ぎた時代。妄執に取り付かれて鬼と化した道満は、晴明の子孫である源蔵の体を乗っ取り現世に蘇り、源蔵の妹香奈瑚の魂を奪って晴明への復讐を企む。香奈瑚の体に封じられてしまった源蔵、愛憎の狭間で揺れ動きながら道満を追う妖狐尾咲、そして許婚である香奈瑚を救うべく奔走する剣士十蔵。それぞれの思惑は複雑に絡み合うが、それらは全て晴明の恐るべき計画の歯車でしかなかった。