今からおよそ900年前、大宋国は平和な世を送っていた。
ところが、嘉祐(かゆう)3年の春、疫病が大流行する。仁宗皇帝は疫病をくい止めるために、竜虎山(りゅうこぜん)に住む仙人に病疫退散の祈祷を頼むことに決める。
皇帝の使者、洪大将(こうたいしょう)は仙人に会うために虎や大蛇が現れる山道を苦労して登るが、笛を吹く童に「もうすでに仙人は都へ向かった」と告げられる。
山を下りた洪大将は自分が役目を果たしたことを知る。翌朝、宿泊した寺の案内を受けるが、悪魔を封じ込めたという伏魔殿に興味を持つ。石碑を取り除き、鉄板を開けると、轟音とともに煙が立ちこめ、多数の火の玉が飛び出してくる。
伏魔殿に閉じ込められていた悪魔は、36の天罡星(てんこうせい)と72の地煞星(ちさつせい)、合わせて108つという・・・。