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天野光一は横多中学時代、野球部のエースとして活躍し、中国地区優勝という輝かしい実績を持っていた。そして数々の強豪校から誘いを受けるが、それらを全て断って、野球部のない横多町立霞高校への入学を決める。それは、幼い日の固い約束を実現させるための行動だった。しかし「野球部員募集」の貼り紙を掲げたとたん、教師たちの強い反発に出会う。霞高校にもかつて野球部は存在し、数年前には好投手・三雲氷介を擁し、甲子園予選準決勝にまで駒を進めるほどだった。ところが決勝前夜、氷介の恋人で野球部のマネージャーでもある沙川雪が、同じ野球部員から暴行を受ける。それを助けようとした氷介は、相手に重傷を負わせ、そのため野球部は出場を辞退、さらには廃部にまで追い込まれしまったのだ。二人とは幼なじみだった光一は、彼らを兄、姉のように慕い、事件の現場にも居合わせながら何もできなかった償いの意味も込めて霞高校に入学、野球部再建を誓ったのだった。

投稿日
発売日
ページ数
195
投稿者
ゲスト投稿

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