『新・水滸伝』は中国の一大伝奇小説として有名な『水滸伝』に日本風なアレンジをきかせ、意訳した作品。
軽快な筆致で、主要登場人物一人ひとりを鮮やかに描いた吉川英治渾身の遺作。
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中国は北宋の時代。
天下に悪疫が流行し、この厄介を払うため、勅使が龍虎山に派遣される。
ところがその勅使は傲慢にも、厳しく禁じられた伏魔殿の中へ立ち入り、封じられた百八の魔星妖星を地上に解き放ってしまう。
――それから三十年後。
世の中は腐敗し、身を容れるところをなくした英雄豪傑達は梁山泊に集まる。
官軍との戦いを勝ち抜き、勢力と名声を拡大していく梁山泊軍だったが、首領の晁蓋が落命。
次期首領を決めるに当たり、戦果をあげた宋江が首領につくこととなった。
そして天の啓示により、梁山泊に集まった百八の豪傑たちは、自分たちが伏魔殿に封じられていた魔星の生まれ変わりであることを悟るのであった。
世の乱れを嫌う彼らは、民衆を苦しめる朝廷に反発し、天下を揺るがす存在となる。
吉川英治の渾身の遺稿、完全版!
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