55歳、依願退職願いを強要された人生がけっぷちのサラリーマン、武村竹男(タケ)がお稲荷さんの怒りを買い、タイムスリップして転がり込んだのは、「写楽」や「歌麿」を生み育てた江戸時代の出版界の風雲児、蔦屋重三郎(蔦重)のところだった!23歳の青年に若返った状態で蔦重に拾われたタケは、時代の寵児となる絵師たちと親交を重ねながら、蔦重に叱咤激励され、ものづくり、商売、ひいては人生の極意を学んでいく。彼の言う「成功の本質」とは必ずしも口当たりの良いものだけではないけれど、なぜか心に引っかかるものばかりで―。江戸時代に一世を風靡した破天荒プロデューサーから生き方と商売の極意を学ぶ、時空を超えた実用エンタテインメント小説!