「カバチ」とは広島弁で、文句や屁理屈のこと。法を知れば、それまで泣き寝入りしていた人もカバチをタレて(言って)、自分たちの生活を守ることができるのだ。 主人公の田村は、行政書士の大野と出会ったことでそのことに気づき、大野事務所に入所した。そんな田村が補助者として積んださまざまな経験を綴ったのが前作『カバチタレ!』。そして、試験に合格し晴れて行政書士となった田村が、新たに登場する女行政書士・住吉美寿々とともに、これまで以上にカバチをタレるのが『特上カバチ!!─カバチタレ!2─』である。
昭和45年。事件屋だった大野は、自分のボスの倉庫荒らしを決行するも失敗し、警察に突き出されそうになる。先輩の柳田は場を丸くおさめ、大野に裏の世界から足を洗って、法律屋となることを薦めた。柳田の言葉を胸に大野は行政書士となり、大野行政書士事務所をかまえた。そして現在──。田村の名を騙って債権整理をする事件屋の背後に柳田の姿があった。
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