▼第60話/報告▼第61話/答え▼第62話/望み▼第63話/揚収(ようしゅう)▼第64話/落涙▼第65話/引退▼第66話/転任▼第67話/全部▼第68話/18人▼第69話/想定●主な登場人物/仙崎大輔(福岡海上保安部に所属する新米海上保安官)、浦部美晴(毎朝新聞の新米記者。大輔の恋人)
●あらすじ/関門海峡で起きたフェリー事故の救助に向かった大輔。だが航海長、女性客・本間と共に、沈没寸前の船内に取り残されてしまった。状況は絶望的。しかし、それでも大輔はわずかな可能性に賭け、船首車両出口の非常通路からブリッジへ上がろうとする。そして一度は救出を諦めた対策本部も、携帯電話から入った大輔の救助経過報告を受け、再び3人の救出に全力を挙げて動きだす…(第60話)。●本巻の特徴/3人がブリッジまであと一歩と迫った時、フェリーが再度爆発。船は完全に沈没してしまう。対策本部は揚収(ようしゅう=海上保安庁が遺体を陸、または船上に引き上げることを遺族に配慮して使う言葉)を指示。しかし下川、池澤ら同僚の先輩潜水士たちは諦めていなかった。彼らは、大輔たちは必ず生きていると信じ救助に向かう。大型船の船底には浸水を防ぐため、いたる所に水密扉がある。3人は浸水を避けて船底へ向かい、車両甲板横の水密扉を閉め、機関室に入り助けを待っていると考えたのだ。果して大輔たちは生きているのか。そして下川、池澤たちは3人を助けることができるのか。海難救助にかける男たちの姿がリアルに伝わってくる、緊迫と感動の第6巻。●その他の登場人物/下川(大輔の先輩である優秀な潜水士。つらい過去を持っていて、それを隠すためいつも笑顔でいる)、池澤(同じく先輩潜水士。下川とは同期)