君みたいにかわいい子が現実世界にいるわけないじゃないか。
放課後、さびれた廃墟にいきなり現れたちょっと露出度が高めの美少女。なぜか僕の頭に、姫咲アテナという名前が浮かぶ。
「実はわたし、異世界で勇者やってるんです。──いきなりこんなことを聞いても、信じてもらえないですよね」
「いや、信じるよ。だって君は、僕が考えたキャラクターなんだから」
「…………はい?」
「だって、現実の世界に、君みたいにかわいい子がいるわけないじゃないか」
そう。これは全て自分の妄想の出来事で、彼女は本当は実在していないんだ──。
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