日本を滅ぼす「自分バカ」
- 作家名
- 勢古浩爾
自分らしく生きたい――老若男女を問わず日本人の心をとらえる魅力的な言葉。でもそこから生まれたのは、自分さえよければ他人なんてどうなってもいい「自分バカ」。モンスターペアレント、クレーマー、ネットいじめ……。品格ブームとはうらはらに、品も規範も責任感ももたない「自分病」が蔓延している。結局、イヤなことはやらずに好き勝手に生きたいだけの“子ども”ではないか!?他人を傷つけなければ存在を証明できない不安な「自分」。現代日本を埋め尽くす不機嫌のオーラに特効薬はあるのか? なんて疲れる日本人。電車の奥から一言も発せず強引に降りようとするタクシー代がばかにならないからと救急車を呼ぶ娘の遠足の写真うつりが悪いと学校に怒鳴り込む「なんで自分ばかりがつらいのか」と人殺しに走る決まって口にするのは「だれにも迷惑かけてない」これが「自分らしさ」の成れの果て!? 日本人の自分はどうなってしまったのか?