▼第7話/北の街▼第8話/ある朝の出来事▼第9話/傷痕▼第10話/臓器を提供するということ▼第11話/彼女と生命(いのち)と▼第12話/説得▼第13話/雪景色▼第14話/医者の自我(エゴ)
●主な登場人物/斉藤英二郎(永禄大学附属病院の研修医。現在、最後の研修先・泌尿器科で研修中)
●あらすじ/帰宅途中に赤城と出会い、彼女の自宅に上がり込んだ斉藤。そこは、ときおり電車の音が大きく響く部屋だったが、彼女が幼い頃住んでいた家も線路端にあり、その音を聞くと安心できるという。そして彼女は、生まれ育った北海道・大沼で、両親の留守中にジャガイモやみかんを内緒で食べていたこと、それでも体重がどんどん減っていく不安な子供時代を思い出し…(第1話)。
●本巻の特徴/難病のI型糖尿病を患い、腎臓を移植しない限り、死に至る可能性が大きい赤城。そんな彼女を救うため、自らの腎臓を提供しようと決意した斉藤だが、それは日本の医療ルールでは到底受け入れられないことで…!?
●その他の登場人物/赤城カオリ(永大附属病院の看護師。手術部勤務。斉藤にとっては先輩に当たる。幼少の頃にI型糖尿病を発症した)、皆川(斉藤の恋人。永大附属病院の看護師。NICU[新生児集中治療室]から最近、脳外科に異動)、近藤ムツミ(永大附属病院泌尿器科の医師。斉藤の指導医)、近藤〔夫〕(近藤ムツミの夫。泌尿器科兼先進移植医療が専門の、いわゆる移植医)